2025年度前期材料力学1

曜日・時限 水曜日1時限 期別 前期 週時間数 2
ナンバリング EJ230103
開講学科等 工学部-機械工学科
教員名 井岡 誠司
井岡 誠司
職務履歴

https://research.osakac.ac.jp/index.php?%e4%ba%95%e5%b2%a1%e3%80%80%e8%aa%a0%e5%8f%b8

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目的

機械・構造物は力を受けると変形します.また,受けた力に対抗するため,内部に応力と呼ばれる力が生じます.この応力がある大きさに達すると破壊が生じたり,過大な変形が生じて,機械・構造物がその機能を果たせなくなります.このような現象は,機械・構造物の形状,使用されている材料の種類,作用している力によって変わるものであり,解析をすることはかなり困難です.そのため,本講義では,機械・構造物を単純な形状にモデル化し,均質な材料で構成されているものとして,その変形の仕方を解析する方法を習得することを目的とします.
強度計算は機械・構造物の設計をするなかで大きな部分を占めています.そのため,本科目は機械工学分野における基礎的な専門科目の一つであり,機械技術者として必須の科目です.

授業計画

授業回 形式 学修内容 学修課題
1 A ガイダンス
基本的な力学(力のつり合い,モーメントのつり合い)
事前学修 教科書の第1章を読んでおく.
基本的な力学について見直しておく.(1.5時間)
事後学修 教科書第1章に出てくる基本的な用語を理解しておく.
力のつり合い,モーメントのつり合いを理解しておく.(3時間)
2 A 応力とひずみ 事前学修 教科書第2章 「応力とひずみ」 を読んでおく.(1.5時間)
事後学修 応力とひずみの関係について理解しておく.(3時間)
3 A 引張りと圧縮(静定問題) 事前学修 教科書の3.1を読んでおく.(1.5時間)
事後学修 引張り・圧縮に関する基本的な解法を理解しておく.(3時間)
4 A 引張りと圧縮(熱応力,不静定問題) 事前学修 教科書の3.2,3.3を読んでおく.(1.5時間)
事後学修 不静定問題,熱応力の問題を解けるようにしておく.(3時間)
5 A トラス 事前学修 教科書3.4を読んでおく.(1.5時間)
事後学修 簡単なトラス構造について理解しておく.(3時間)
6 A 丸棒のねじり(静定問題) 事前学修 教科書7.1を読んでおく.(1.5時間)
事後学修 丸棒のねじり(静定問題)について理解しておく.(3時間)
7 A 丸棒のねじり(不静定問題) 事前学修 教科書7.1を読んでおく.(1.5時間)
事後学修 丸棒のねじり(不静定問題について理解しておく.(3時間)
8 A 真直はりの力学(曲げ応力と曲げモーメント(1)) 事前学修 教科書の4.1を読んでおく.(1.5時間)
事後学修 はりに生じる曲げモーメント,曲げ応力を求められるようにしておく.(3時間)
9 A 真直はりの力学(せん断応力とせん断力,せん断力,曲げモーメントと外力) 事前学修 教科書4.2,4.3を読んでおく.(1.5時間)
事後学修 はりに生じるせん断力,曲げモーメントと外力の関係について理解する.(3時間)
10 A せん断力線図と曲げモーメント線図 事前学修 教科書5.1,5.2を読んでおく.(1.5時間)
事後学修 はりの支持条件を理解する.
せん断力線図,曲げモーメント線図を描けるようにしておく.(3時間)
11 A せん断力線図と曲げモーメント線図 事前学修 教科書5.2を読んでおく.(1.5時間)
事後学修 分布荷重が負荷される場合のせん断力,曲げモーメントの求め方を理解しておく.(3時間)
12 A 片持ちはりと固定モーメント
断面二次モーメントに関する定理
事前学修 教科書5.3を読んでおく.教科書付録Aを読んでおく.(1.5時間)
工業力学及び演習1で扱った「重心」について見直しておく
事後学修 少し複雑な断面の断面二次モーメントを計算できるようにしておく.(3時間)
13 A,C まとめ(引張り・圧縮,せん断,はりの曲げ応力) 事前学修 1~12回目の授業内容を見直しておく.(3時間)
事後学修 引張り・圧縮,せん断,はりの曲げ応力を解析できるようにする.(3時間)

授業形式記号

  • A:一斉授業(通常の講義)
  • B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
  • C:体験、実験、実習、演習など
  • D:調査 分析、解析など
  • E:ものづくり、作品制作
  • F:グループワーク(ディスカッション・ディベートを含む)
  • G:プレゼンテーション
  • H:地域・企業 連携型学習
  • I:その他

到達目標

 1.引張り,圧縮の荷重を受ける部材の変形解析,応力解析ができること.また,熱応力の計算ができること.
 2.ねじりの変形を受ける部材の応力解析,変形解析ができること.
 3.曲げ変形を受けるはりの応力解析ができること.また,はりに生じるせん断力,曲げモーメントの分布を求め,せん断力線図,曲げモーメント線図を書くことができること.
 4.他者に理解してもらえるように,問題の解き方を口頭あるいは文章で説明することができる.

本科目に関するディプロマ・ポリシー項目
○ 2024年度以降の入学生
 下記リンク先のカリキュラム・マップを参照
   URL:https://www.osakac.ac.jp/about/policy/faculty/
○ 2023年度以前の入学生
 修得する資質・能力: 知識・理解力・応用力【DP-J-1-1】
           コミュニケーション力【DP-J-2-1】

評価方法と評価観点

評価方法 配点合計知識・理解力応用力コミュニケーション力態度・志向性創造力 合計
定期試験またはレポート試験 80% 80% 20% 100%
小テスト、小論文 0%
グループワーク 0%
プレゼンテーション 0%
レポート、宿題 10% 70% 30% 100%
授業での姿勢(ノート、質疑など) 10% 100% 100%
作品、パフォーマンス(実技、実演) 0%
その他1(具体的に: 0%
その他2(具体的に: 0%
100% 71% 19% 10% 0% 0% 100%

教科書・参考書

教科書:「ビジュアルアプローチ 材料力学」石田良平・秋田剛著 森北出版

参考書:「機械工学基礎課程 材料力学」中井善一編著 朝倉書店(昨年度の教科書)
    「よくわかる機械工学4力学の演習」西原一嘉編著電気書院

必要に応じて資料を配布する.

オフィスアワー

オフィスアワーの開設場所と時間は次の通りです.
開設時間:金曜日3,4限
場所:A号館2階 教員室2
ただし,会議,出張で不在の場合があります.
なお,他の曜日,時間でも在室しているときは対応します.

その他

・機械・構造物を設計,製作するために必須の理論を学ぶ科目であり,基本的な部分を理解せずに公式のみを暗記しても問題は解けません.
 授業の内容は連続しているので,事前学習に示されている内容だけでなく,前回の授業の内容も事前に見直しておくこと.

・力のつり合い,モーメントなど,「工業力学及び演習1」で扱った内容を使いますので,事前に見直しておくこと.

・定期試験の解答例は掲示します.
 講義中に小テストを行った場合は採点して返却します.また,解答例は掲示します.

・配布資料は,事前にMoodleにアップロードします.紙での配布はしません.

実務経験のある教員による授業科目