2025年度後期基礎電子回路

曜日・時限 金曜日2時限 期別 後期 週時間数 2
ナンバリング EH130403
開講学科等 工学部-電子機械工学科
教員名 小川 勝史
小川 勝史
職務履歴

https://research.osakac.ac.jp/index.php?%e5%b0%8f%e5%b7%9d%e3%80%80%e5%8b%9d%e5%8f%b2

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目的

電子回路を構成している半導体素子(ダイオード、トランジスタ等)の動作と電気的な特性を理解し、素子の特性に基づいた回路の設計ができる素養を身につけることを目的とする。

授業計画

授業回 形式 学修内容 学修課題
1 A ・授業内容のガイダンス
・半導体とは:
(1)半導体と原子
(2)自由電子と正孔の働き
(3)真性半導体と不純物半導体
(4)N形半導体とP形半導体
事前学修 シラバスを読んで、本科目で学ぶ事柄を知る。(2.3時間)
事後学修 半導体について整理する。(2.3時間)
2 A PN接合とダイオードの整流特性:
(1)P形半導体とN形半導体での接合面に発生するエネルギーレベル差とキャリアの移動
(2)PN接合による整流作用(ダイオードの働き)
事前学修 PN接合の下調べをする。(2.3時間)
事後学修 ダイオードの使い道を考えてみる。(2.3時間)
3 A,C ダイオードの電圧・電流特性曲線と負荷線:
(1)負荷線とは
(2)負荷線によるダイオードの動作点の求め方
事前学修 ダイオードの負荷線の下調べをする。(2.3時間)
事後学修 自分で、ダイオードの特性に負荷線を引いてみる。(2.3時間)
4 A トランジスタの構造とキャリアの動き:
(1)トランジスタの基本構造
(2)トランジスタの増幅の原理
事前学修 トランジスタの動作を下調べする。(2.3時間)
事後学修 トランジスタの増幅の原理を整理しておく。(2.3時間)
5 A トランジスタの静特性(特性極性):
(1)VCE-IC特性曲線
(2)IB-IC特性曲線
(3)VBE-IB特性曲線
事前学修 トランジスタの静特性について下調べをする。(2.3時間)
事後学修 これまでの授業内容を整理して次回授業の議論と小テストに備える。(2.3時間)
6 I 学修内容の整理と理解度の確認:
これまでの学修内容を整理し、理解度の確認試験の実施やレポート課題等を課す。
事前学修 前回までの授業内容を確認と整理をする。(2.3時間)
事後学修 理解が不十分と感じた箇所の確認と整理。(2.3時間)
7 A トランジスタによる増幅の原理:
(1)増幅の原理と分類
(2)トランジスタによる増幅
事前学修 トランジスタの増幅の原理を下調べする。(2.3時間)
事後学修 自分で増幅過程を図に描いてみる。(2.3時間)
8 A,C トランジスタの基本増幅回路:
(1)基本増幅回路の種類と動作原理
(2)トランジスタの静特性と負荷線により、動作点を決める演習課題に取り組む。
事前学修 トランジスタの増幅回路の原理を下調べする。(2.3時間)
事後学修 演習課題を再度解いて、理解を深める。(2.3時間)
9 A,C 増幅度と利得
(1)対数計算の復習
(2)増幅度や利得に関する演習問題に取り組む
事前学修 対数計算とデシベルについて下調べをする。(2.3時間)
事後学修 演習問題を再度解いて、理解を深める。(2.3時間)
10 A,C トランジスタのh-パラメータを用いた等価回路表示:
(1)トランジスタのh-パラメータと静特性との関係
(2)トランジスタの等価回路表示
事前学修 h-パラメータについて下調べをする。(2.3時間)
事後学修 演習課題を再度解いて、理解を深める。(2.3時間)
11 A,C h-パラメータの値を静特性から求める:
(1)トランジスタの等価回路表示
(2)電流増幅率hfeの値を求める演習課題に取り組む(小テスト)。
事前学修 トランジスタのhパラメータと等価回路について下調べをする。(2.3時間)
事後学修 演習課題を再度解いて、理解を深める。(2.3時間)
12 A,C h-パラメータの値を静特性から求める:
(1)hoeの値の求め方
(2)hieの値の求め方
(3)出力アドミタンスhoeと、入力抵抗hieの値を求める演習課題に取り組む(小テスト)。
事前学修 トランジスタのhパラメータと等価回路について下調べをする。(2.3時間)
事後学修 答え(ノート)を見ないで、自分で増幅率を求める。(2.3時間)
13 A,C 総復習:
これまでの総復習と演習問題に取り組む
事前学修 これまでの授業内容の確認と整理をしておく。(2.3時間)
事後学修 演習問題を再び解いて、理解を深める。(2.3時間)

授業形式記号

  • A:一斉授業(通常の講義)
  • B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
  • C:体験、実験、実習、演習など
  • D:調査 分析、解析など
  • E:ものづくり、作品制作
  • F:グループワーク(ディスカッション・ディベートを含む)
  • G:プレゼンテーション
  • H:地域・企業 連携型学習
  • I:その他

到達目標

電子回路技術は、機械の制御に広く使われる汎用的な技術である。本講義では、アナログ回路の基礎について学び、電子回路を構成する基本的な素子であるダイオード、バイポーラトランジスタの動作と電気的特性を学習した後、それらを使った基本的な回路について学習する。学修目標は以下の通りである。

〇2024年度以降入学生
下記、記載のカリキュラムマップを参照。
https://www.osakac.ac.jp/about/policy/faculty/
※各学科/専攻名称のカリキュラムポリシー下段の
 「カリキュラムマップ」よりご確認ください。

〇2023年度以前入学生
〇修得する資質・能力:知識・理解【DP-H-1-1】
・半導体内の電気伝導を説明できる。
・ダイオードの動作を説明できる。
・トランジスタの増幅原理を説明できる。
・トランジスタの静特性を説明できる。
・h-パラメータを用いたトランジスタの等価回路を説明できる。

〇修得する資質・能力:態度・志向性【DP-H-1-1】【DP-H-1-2】【DP-H-1-3】
・簡単な電圧増幅回路の解析ができる。

評価方法と評価観点

評価方法 配点合計知識・理解力応用力コミュニケーション力態度・志向性創造力 合計
定期試験またはレポート試験 30% 50% 20% 30% 100%
小テスト、小論文 30% 50% 20% 30% 100%
グループワーク 0%
プレゼンテーション 0%
レポート、宿題 20% 40% 10% 30% 20% 100%
授業での姿勢(ノート、質疑など) 20% 20% 20% 30% 30% 100%
作品、パフォーマンス(実技、実演) 0%
その他1(具体的に: 0%
その他2(具体的に: 0%
100% 42% 18% 6% 30% 4% 100%

教科書・参考書

教科書:高木茂孝,鈴木憲次著「電子回路概論(FirstStageシリーズ)」実教出版

オフィスアワー

金曜日 16時30分~18時 小川研究室

その他

先に履修しておくことが望ましい科目:「基礎電気回路」
期末テスト等の答案は基本的には返却しないが,申し出があれば別途答案は返却して,必要に応じて個別に解説する。

実務経験のある教員による授業科目

メーカの回路設計技術部門で勤務経験のある教員が、その経験を活かして、ものづくりの基本的な知識と技術について講義・演習を行う。