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2025年度後期
確率・統計
曜日・時限
水曜日2時限
期別
後期
週時間数
2
ナンバリング
EN230116
開講学科等
工学部-基礎理工学科
工学部-環境科学科
工学部-基礎理工学科 数理科学専攻
工学部-基礎理工学科 環境化学専攻
教員名
名倉 誠
名倉 誠
職務履歴
https://research.osakac.ac.jp/index.php?%e5%90%8d%e5%80%89%e3%80%80%e8%aa%a0
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目的
観察の対象となっている集団から、どのようにデ-タを収集し、また、それをどのような方法で分析すれば、その集団の特性が明らかになるのかを研究する学問が統計学である。現在、パソコンによりすべての統計計算が可能である。しかし、「母集団」とはなにか、「標本」とはなにかを知らず区別しなかったり、「分散」、「不偏標本分散」、「標準偏差」、「不偏標本標準偏差」などの意味を知らずに計算を行うことは大きな危険がともなう。したがって、これら統計用語の意味を確実におさえ、運用できるようになることが肝要である。
ここで、たとえば、収集されたデータ(標本)の平均値が得られたとき、もとの集団(母集団)の平均値を推測するとしよう。大体は標本の平均値に等しいと考えられるが、どれくらい近いのか?このとき、頼りになるのが確率の考え方である。1つのサイコロを投げたとき、偶数の目と奇数の目のどちらが出るかということは、正確に予見することができない。このように、偶然に左右されることがらについて、それが起こることが期待される割合を表すのが「確率」である。このことばを用いれば、偶数の目が出る確率と奇数の目が出る確率はともに1/2であるといえば良い。
この授業の目的は、工学や自然科学を学ぶうえで必須となる確率と統計の基本を学び、上記のような用語を理解し、その上で基本的な確率の計算と統計の計算ができることである。とくに、確率の考え方が、どのように統計学に用いられるかを理解し説明できることが重要である。
授業計画
授業回
形式
学修内容
学修課題
1
A,C
データの整理、平均、分散、共分散
事前学修
高校数学I:データの分析を復習する(2時間)
事後学修
例題1.1のデータについて、平均、分散(個人と科目)、共分散を計算する(2時間)
2
A,C
回帰直線
事前学修
定理1.4の証明を予習する(2時間)
事後学修
x=A,B,C,Dとして、各科目の回帰直線を求めよ(2時間)
3
A,C
確率の考え方、標本空間と事象、確率モデル、和事象、排反事象、積事象、独立な事象
事前学修
集合の記号を復習する(2時間)
事後学修
問2.1,2.2,3.3,3.4,3.5を解く(2時間)
4
A,C
独立な事象、独立な試行、条件付き確率
事前学修
和事象と排反事象を復習する(2時間)
事後学修
問3.6,3.7,3.8,3.10を解く(2時間)
5
A,C
確率変数と確率分布、期待値と分散
事前学修
「期待値」とはなにか予習する(2時間)
事後学修
問4.1,4.2,4.4を解く(2時間)
6
A,C
独立な確率変数
事前学修
事象の独立性について復習する(2時間)
事後学修
問4.7を解く(3時間)
7
C
中間まとめ,理解度確認
事前学修
今までの内容を復習してまとめる(3時間)
事後学修
理解が不十分だったところを復習し、重要事項を確認する(2時間)
8
A,C
組み合わせと2項分布、連続な確率分布
事前学修
§3.1の順列と組み合わせのところを読む(2時間)
事後学修
問5.1,5.2,5.3を解く(3時間)
9
A,C
正規分布、正規分布に関する計算
事前学修
前回の授業内容を復習する(2時間)
事後学修
問5.4,5.5,5.6,5.7を解く(3時間)
10
A,C
2項分布の正規近似
事前学修
2項分布と、ド・モアヴルーラプラスの定理を復習する(2時間)
事後学修
問5.9,5.10を解く(3時間)
11
A,C
母集団と標本、標本平均、標本分散
事前学修
正規分布について復習する(2時間)
事後学修
問6.1を解く、定理6.4と6.5の違いを考える(3時間)
12
A,C
母比率と母平均の区間推定
事前学修
前回の授業内容を復習する(定積分と広義積分を復習する(2時間))
事後学修
問7.1,7.2を解く、定理7.3,7.4,7.5の違いを考える(3時間)
13
C
補足とまとめ
事前学修
いままでの内容を復習し、要点をまとめておく(2時間)
事後学修
「まとめ」の内容を復習し、重要事項を確認する(3時間)
授業形式記号
A:一斉授業(通常の講義)
B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
C:体験、実験、実習、演習など
D:調査 分析、解析など
E:ものづくり、作品制作
F:グループワーク(ディスカッション・ディベートを含む)
G:プレゼンテーション
H:地域・企業 連携型学習
I:その他
到達目標
1.データの平均、分散、共分散などの統計量を計算できる
2.確率、確率変数、確率分布、母集団と標本などの考え方を理解し、基本的な計算ができる
3.正規分布の計算を用いて、簡単な統計的推定の計算ができる
本科目に関連するディプロマ・ポリシー項目
◆ 2024年度入学生
下記リンク先のカリキュラム・マップを参照。
URL: https://www.osakac.ac.jp/about/policy/faculty/
◆ 2023年度以前の入学生
いろいろなデータ分析の基礎や確率分布、および、それらの応用を理解し説明できることが目標である(【DP-N-1-1】,【DP-N-2-2】,【DP-N-3-1】,【DP-N-3-3】,【DP-N-4-1】)
評価方法と評価観点
評価方法
配点合計
知識・理解力
応用力
コミュニケーション力
態度・志向性
創造力
合計
定期試験またはレポート試験
40%
80%
20%
100%
小テスト、小論文
0%
グループワーク
0%
プレゼンテーション
0%
レポート、宿題
40%
80%
20%
100%
授業での姿勢(ノート、質疑など)
20%
50%
30%
10%
10%
100%
作品、パフォーマンス(実技、実演)
0%
その他1(具体的に:
0%
その他2(具体的に:
0%
100%
74%
16%
6%
2%
2%
100%
教科書・参考書
授業では主に,以下の教科書の内容を解説していきます.
(教科書)
・浅倉史興・竹居正登,「新 基礎コース 確率・統計」,学術図書出版.
学修を進めていくうえで教科書以外に次の文献が参考になります.
(参考書)
・高遠節夫ほか,「新 確率統計 改訂版」,大日本図書,2022年.
・白戸亮吉・鈴木研太,「ていねいな保健統計学 第2版」,羊土社,2022年.
・寺尾 哲・森川敏彦,「生物統計学標準教科書」,ムイスリ出版,2023年.
・日本統計学会 編,「統計検定2級公式問題集」,実務教育出版,2023年.
オフィスアワー
月曜5限,A棟3階教員室19(A-S350).
学内外の用務のため,オフィスアワーでも教員が不在の可能性があります.
その他
・高等学校で,数学I:データの分析、数学A:場合の数と確率、数学B:確率分布と統計的な推測などを習った人は復習しておいてください.
・ほぼ毎回,課題を課します.レポート,宿題などについては内容チェックの上で返却します.
・この授業に関する連絡はMoodleの授業サイトで行います.毎回の授業前に,必ず確認するようにしてください.
実務経験のある教員による授業科目
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