2025年度前期オペレーティングシステム

曜日・時限 水曜日4時限 期別 前期 週時間数 2
ナンバリング GP331104
開講学科等 情報通信工学部-情報工学科
教員名 永野 佳孝
永野 佳孝
職務履歴

https://research.osakac.ac.jp/index.php?%e6%b0%b8%e9%87%8e%e3%80%80%e4%bd%b3%e5%ad%9d

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目的

オペレーティングシステム(OS)の基本的な役割と機能について理解することを目的とする。OSは,汎用プロセッサを用いたシステムにおいて,ソフトウェアを実行・開発する上で,重要な役割を担っている。OSについて理解を深めることで,よりよいソフトウェアの設計・開発が可能になる。よって,情報工学の専門的技術者として将来活躍するためには,OSに関する知識と技術は必須である。
本講義では,まずOSの役割,構成要素や基本機能について学ぶ。その後,それぞれの基本機能について順次具体的な内容を学習していく。また,練習問題や小テストに解答することで理解を深める。

授業計画

授業回 形式 学修内容 学修課題
1 A オペレーティングシステムの概要(1)
・OSの目的・機能・種類・歴史
・処理形態(バッチ処理,オンライン処理など)
事前学修 授業で使用する資料をGoogle共有ドライブから事前にコピーして目を通しておく(2時間)。
事後学修 Moodleの小テストに解答し,資料の該当箇所を復習する(2時間)。
Webで公開されている基本情報技術者試験の関連問題を解いてみる(1時間)。
2 A オペレーティングシステムの概要(2)
・コンピュータの性能基準
・コンピュータシステムの構成
事前学修 授業で使用する資料をGoogle共有ドライブから事前にコピーして目を通しておく(2時間)。
事後学修 Moodleの小テストに解答し,資料の該当箇所を復習する(2時間)。
Webで公開されている基本情報技術者試験の関連問題を解いてみる(1時間)。
3 A 入出力管理
・CPUとI/Oデバイス
・割り込み
・入出力方式(プログラムI/O,割り込み,DMA)
事前学修 授業で使用する資料をGoogle共有ドライブから事前にコピーして目を通しておく(2時間)。
事後学修 Moodleの小テストに解答し,資料の該当箇所を復習する(2時間)。
Webで公開されている基本情報技術者試験の関連問題を解いてみる(1時間)。
4 A プロセス管理(1)
・プロセスとは
・プロセスの状態遷移
事前学修 授業で使用する資料をGoogle共有ドライブから事前にコピーして目を通しておく(2時間)。
事後学修 Moodleの小テストに解答し,資料の該当箇所を復習する(2時間)。
Webで公開されている基本情報技術者試験の関連問題を解いてみる(1時間)。
5 A プロセス管理(2)
・スケジューリング方式
事前学修 授業で使用する資料をGoogle共有ドライブから事前にコピーして目を通しておく(2時間)。
事後学修 Moodleの小テストに解答し,資料の該当箇所を復習する(2時間)。
Webで公開されている基本情報技術者試験の関連問題を解いてみる(1時間)。
6 A プロセス管理(3)
・排他制御(ロック,セマフォ)
事前学修 授業で使用する資料をGoogle共有ドライブから事前にコピーして目を通しておく(2時間)。
事後学修 Moodleの小テストに解答し,資料の該当箇所を復習する(2時間)。
Webで公開されている基本情報技術者試験の関連問題を解いてみる(1時間)。
7 A プロセス管理(4)
・デッドロック
事前学修 授業で使用する資料をGoogle共有ドライブから事前にコピーして目を通しておく(2時間)。
事後学修 Moodleの小テストに解答し,資料の該当箇所を復習する(2時間)。
Webで公開されている基本情報技術者試験の関連問題を解いてみる(1時間)。
8 A メモリ管理(1)
・仮想記憶
・ページング
・TLB
事前学修 授業で使用する資料をGoogle共有ドライブから事前にコピーして目を通しておく(2時間)。
事後学修 Moodleの小テストに解答し,資料の該当箇所を復習する(2時間)。
Webで公開されている基本情報技術者試験の関連問題を解いてみる(1時間)。
9 A メモリ管理(2)
・ページ置き換えアルゴリズム
事前学修 授業で使用する資料をGoogle共有ドライブから事前にコピーして目を通しておく(2時間)。
事後学修 Moodleの小テストに解答し,資料の該当箇所を復習する(2時間)。
Webで公開されている基本情報技術者試験の関連問題を解いてみる(1時間)。
10 A メモリ管理(3)
・メモリの利用状況管理
・メモリコンパクション
・ガーベジコレクション
事前学修 授業で使用する資料をGoogle共有ドライブから事前にコピーして目を通しておく(2時間)。
事後学修 Moodleの小テストに解答し,資料の該当箇所を復習する(2時間)。
Webで公開されている基本情報技術者試験の関連問題を解いてみる(1時間)。
11 A ファイル管理(1)
・補助記憶装置の種類
・ファイルとディレクトリ
事前学修 授業で使用する資料をGoogle共有ドライブから事前にコピーして目を通しておく(2時間)。
事後学修 Moodleの小テストに解答し,資料の該当箇所を復習する(2時間)。
Webで公開されている基本情報技術者試験の関連問題を解いてみる(1時間)。
12 A ファイル管理(2)
・ディスクの空間管理
・ファイルシステム
・ファイルやディレクトリの実装
事前学修 授業で使用する資料をGoogle共有ドライブから事前にコピーして目を通しておく(2時間)。
事後学修 Moodleの小テストに解答し,資料の該当箇所を復習する(2時間)。
Webで公開されている基本情報技術者試験の関連問題を解いてみる(1時間)。
13 A ファイル管理(3)
・ファイルシステムの実例(FAT,UFSなど)
学習到達度最終確認
・まとめの小テストと講評
事前学修 まとめの小テストに備えて,これまでの授業の総復習をしておく(2時間)。
事後学修 まとめの小テストで正答できなかった箇所を復習する(3時間)。

授業形式記号

  • A:一斉授業(通常の講義)
  • B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
  • C:体験、実験、実習、演習など
  • D:調査 分析、解析など
  • E:ものづくり、作品制作
  • F:グループワーク(ディスカッション・ディベートを含む)
  • G:プレゼンテーション
  • H:地域・企業 連携型学習
  • I:その他

到達目標

一般的なOSが備えている基本的機能とその仕組みを理解することにより(詳細は以下参照),基本情報技術者試験の関連問題において合格点を取れるようになること,及び将来ITエンジニアとして仕事をするために必要な知識・技能を身につけることを目標とする。

〇修得する資質・能力: 知識・理解【DP-P-1-1】,汎用的技能【DP-P-2-1】
1. オペレーティングシステムの概要
 OSは,ハードウェアの進歩と密接に関連していることが理解できる。
 様々な性能評価方法があること,要求される性能や信頼性に応じたシステム構成が必要であることが理解できる。
2. 入出力管理
 I/Oデバイスには様々なものがあり,これらを可能な限り統一的に扱えるようにする必要があることが理解できる。
 割り込みやDMAの仕組みが理解できる。
3. プロセス管理
 プロセスにCPUを割り当てる方式には様々なものがあること,処理形態に応じて適・不適があることが理解できる。
 排他制御に用いられるロック,セマフォとその使い方が理解できる。
 デッドロック対策には様々なものがあること,場合によっては対策しないことも選択肢の一つであることが理解できる。
4. メモリ管理
 仮想記憶,ページング,TLBについて理解できる。
 ページ置き換えアルゴリズムには様々なものがあり,システムの性能にも大きく影響することが理解できる。
 ビットマップや連結リストによるメモリの利用状況管理方式が理解できる。
5. ファイル管理
 ビットマップや連結リストによるディスクの空間管理方式が理解できる。
 ファイルやディレクトリのディスクへの格納方法が理解できる。
 FATやUFSなどの仕組みや,障害発生時の矛盾解消策が理解できる。

評価方法と評価観点

評価方法 配点合計知識・理解力応用力コミュニケーション力態度・志向性創造力 合計
定期試験またはレポート試験 0%
小テスト、小論文 90% 70% 30% 100%
グループワーク 0%
プレゼンテーション 0%
レポート、宿題 0%
授業での姿勢(ノート、質疑など) 10% 60% 30% 10% 100%
作品、パフォーマンス(実技、実演) 0%
その他1(具体的に: 0%
その他2(具体的に: 0%
100% 69% 30% 1% 0% 0% 100%

教科書・参考書

資料を配付する(Google共有ドライブからコピーすること)。
ただし,資料には授業で説明する内容すべてが書かれているわけではないので,自分でノートを取ったり,以下の参考書などで予復習してもらう必要がある。
参考書:「オペレーティングシステム(第2版)」(情報工学レクチャーシリーズ) 松尾啓志 著 森北出版

オフィスアワー

火曜5限と水曜5限にA号館2階教員室23で対応する。その他の時間はSlackまたはメールでアポイントを取ること。

その他

・1年次の必修科目である「コンピュータ工学1,2」の内容を復習・理解しておくこと。また,事前に2年次科目の「コンピュータアーキテクチャ」及び「コンピュータネットワーク基礎」,本科目と並行して「アルゴリズム設計論」を受講することが望ましい。
・小テスト,授業での姿勢などで総合的に評価を行う。まとめの小テストを受けなかった場合は,E評価とする。
・授業中に行った練習問題については,その場で解説する。小テストについては,希望があれば総評を適宜開示する。

実務経験のある教員による授業科目

民間企業においてソフトウェア開発に携わった経験のある教員が実践的な内容を取り入れた講義を行う。