2025年度後期異文化の理解

曜日・時限 火曜日2時限 期別 後期 週時間数 2
ナンバリング EE110106,EH110106,EJ110106,EN110106,EU110106
開講学科等 工学部-電気電子工学科
工学部-電子機械工学科
工学部-機械工学科
工学部-基礎理工学科
工学部-環境科学科
工学部-基礎理工学科 数理科学専攻
工学部-基礎理工学科 環境化学専攻
教員名 王 少鋒
王 少鋒
職務履歴

https://research.osakac.ac.jp/index.php?%e7%8e%8b%e3%80%80%e5%b0%91%e9%8b%92

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目的

 国際化,情報化の現代においては,異文化間国家・民族・地域の間の相互関係が深まるにつれて,たとえば,政治・経済・環境問題など,国内だけでは解決できない問題が数多く生じてきている。21世紀に向けて,異文化間関係をいかに築くかは,重要な課題である。異なる価値観をもった人々と共存するためには「異文化理解」はこれまで大きな意味をもつようになっている。
 近年,国際社会において「自文化中心」的な主張が烈しくなされて,世界の多くの国家や地域で文化をめぐる争いが激しく存在し,「文化の対立・衝突」は現代の悲劇を生んでいる。その背景には,文化の相違がある。そこで,日本文化と世界のさまざまな文化について学び,各文化を比較することで,それぞれの文化の特徴を学ぶ・それぞれの文化を理解し,尊重する心を持つ・他国を知ることによって自国への理解を深める。
 

授業計画

授業回 形式 学修内容 学修課題
1 面接授業:A、F 一、イントロダクション
1.授業目的と内容
2.授業の進め方
3.課題と最終評価について
4.本日の課題① グループディスカッション
二、文化とは何か その一 
1.「文化とは何か」
2.文化の氷山モデル
「深層文化」と「表層文化」
3.本日の課題②
事前学修 シラバスを読んで、授業目的・内容を理解する(2時間)。
事後学修 本日の授業内容を改めて復習してから、Moodleに掲載している課題を完成する。この課題が不合格になった場合は今後この科目を履修するには一層の努力が必要だと理解すること(3時間)。
2 面接授業:A、F 一、前回の課題①及び課題②の解説
二、文化とは何か その二
1.文化とは何か
2.文化の考え方
 ①戦前ドイツドイツの文化社会学の影響からくる文化の考え方
 ②戦後アメリカの文化人類学の影響からくる文化の考え方
 ③ブルックスは文化を大文字と小文字に分類する 
3.文化はなぜ比較するのか
4.課題・グループディスカッション
事前学修 「深層文化」と「表層文化」を理解した上に「文化とは何か」を自分なりの考えを纏める(2時間)。
事後学修 本日の授業内容を改めて復習してから、Moodleに掲載している課題を完成する(3時間)。
3 面接授業:A、F 世界風土と文化
1.環境による文化の違い
2.和辻哲郎の『風土』論
3.モンスーン地域
4.砂漠地域
5.牧場地域
6.風土の直接的影響
7.課題・グループディスカッション
事前学修 風土論は文化を理解するには大変重要なキーワードであるので、参考書・和辻哲郎『風土』を読むこと(2時間)。
事後学修 授業内容と風土論を理解したうえに、Moodleに掲載している課題を完成する(3時間)。
4 面接授業:A、F 文化の特徴 文化は優劣があるのか 
1.前回課題の解説
2.文化の特徴  
3.文化の優劣はあるのか
4.課題・グループディスカッション

事前学修 参考書・和辻哲郎『風土』の続きを読むこと(2時間)。
事後学修 授業内容を理解したうえに、Moodleに掲載している課題を完成する(3時間)。
5 面接授業:A、F 異文化の認識と異文化受容のプロセス
1.前回課題の解説
2..異文化の認識 (三つの落とし穴)
3.異文化受容のプロセス  (五つの段階)
4.課題・グループディスカッション
事前学修 参考書・和辻哲郎『風土』の続きを読むこと(2時間)。
事後学修 授業内容を理解したうえに、Moodleに掲載している課題を完成する(3時間)。
6 面接授業:A、F  西洋文化と東洋文化の比較
1.東洋三国(日・韓・中)と西洋三国(英・独・仏)の比較
  社会:タテ社会と ヨコ社会
  宗教:多神教と一神教 
2.課題・グループディスカッション
事前学修 参考書『日・韓・中三国の比較文化論』pp.19-38を読んで、分からないところをチェックする(2時間)。
事後学修 授業内容と参考書を理解したうえに、Moodleに掲載している課題を完成する(3時間)。
7 面接授業:A、F 世界の価値観
 1.世界の価値観 
      ①「性善説と性悪説」
  ②「個人主義と集団主義」
   ③「高文脈文化と低文脈文化」
     ④「Pタイム(ポリクロニック)とMタイム(モノクロニック)」
2.課題・グループワーク
事前学修 参考書pp.18-54を読んで、分からないところをチェックする(2時間)。
事後学修 授業内容を理解したうえに、Moodleに掲載している課題を完成し、自分の価値観を深く理解しよう。(3時間)。
8 面接授業:A、F  日・韓・中三国文化の同質性
1.前回課題の価値観のグラフを解説
2.東洋思想
  儒教・仏教・道教
3.課題・グループディスカッション
事前学修 参考書『日・韓・中三国の比較文化論』pp.19-54を読んで、分からないところをチェックする(2時間)。
事後学修 授業内容と参考書を理解したうえにMoodleに掲載している課題を完成し、日本人の宗教観・倫理観・価値観を深く理解しよう。(3時間)。
9 遠隔授業:A、F 日・韓・中三国文化の異質性
島国の日本・半島の韓国・大陸の中国、異なる風土によって文化の型も異なる。
1.前回課題の解説
2.日韓中三国の風土と文化
 島嶼文化
 半島文化
 大陸文化
3.課題・グループディスカッション
事前学修 参考書『日・韓・中三国の比較文化論』pp.93-102を読んで、分からないところをチェックする(2時間)。
事後学修 授業内容と参考書を理解したうえにMoodleに掲載している課題を完成し、日本文化の特徴を深く理解しよう。(3時間)。
10 面接授業:A、F  世界の生活文化①民族衣装
日本の着物・韓国のチマ・チョゴリと世界の民族衣装の比較
1.世界の民族衣装 
2.風土と民族衣装
3.風土と色彩
4.中国の民族衣装の変遷の歴史 
5.課題・グループディスカッション
事前学修 参考書『日・韓・中三国の比較文化論』pp.119-134を読んで、分からないところをチェックする(2時間)。
事後学修 授業内容と参考書を理解したうえにMoodleに掲載している課題を完成し、着物と日本の風土や日本人の精神文化との関連を深く理解しよう。(2時間)。
11 面接授業:A、F 世界の生活文化②食文化 
1.前回課題の解説
2.食文化と風土の関係
3.世界の三大食法文化圏
4.モンゴルの風土と食文化
5.課題・グループディスカッション
事前学修 参考書pp.134-158を読んで分からないところをチェックする(2時間)。
事後学修 授業内容と参考書を理解したうえにMoodleに掲載している課題を完成し、自分が生まれ育った地域の食文化と風土との関係性を深く理解しょう。(2時間)。
12 面接授業:A、F 世界の生活文化③伝統住宅
1.風土と建築との関係
2.現代住宅と伝統住宅
3.日韓中三国の伝統的な建築様式
4.神戸・大阪・京都の住宅
5.南国と雪国の住宅
6.北朝鮮の伝統住宅
7.土楼
8.モンゴルのゲル
9.課題・グループワーク
事前学修 pp.160-180を読んで、分からないところをチェックする(2時間)。
事後学修 授業内容と参考書を理解したうえにMoodleに掲載している課題を完成し、日本の伝統住宅と風土との関連性を深く理解しまょう。建築学部の学生は建築家には人文学的素養がなぜ重要かを深く理解しょう。(2時間)。
13 面接授業:A、F イスラム文化入門
1.イスラム教概要
2.イスラム教の聖典
3. 6つの主要な信念
4.イスラム教の5つの柱
5.他宗教に対する態度
6.身近なイスラム
7.イスラム教「スンニ派」と「シーア派」との違い
8.「イスラム主義」とは
9.課題・グループディスカッション
事前学修 イスラム教に関する書物を読んで分からないところをチェックする(1時間)。
事後学修 授業内容を理解したうえにMoodleに掲載している課題を完成し、イスラム文化を深く理解しよう。(2時間)。

授業形式記号

  • A:一斉授業(通常の講義)
  • B:問題発見・解決学習、プロジェクト学習
  • C:体験、実験、実習、演習など
  • D:調査 分析、解析など
  • E:ものづくり、作品制作
  • F:グループワーク(ディスカッション・ディベートを含む)
  • G:プレゼンテーション
  • H:地域・企業 連携型学習
  • I:その他

到達目標

・アジアの文化の共通点と相違点を理解する。
・文化の多様性を理解でき、多角的・複眼的な思考ができる。
・国際社会において異なる文化背景の人々とのコミュニケーション力を有する。
本科目に関連するディプロマポリシー項目
〇2024年度入学生
下記、記載のカリキュラムマップを参照。
https://www.osakac.ac.jp/about/policy/faculty/
※各学科名称のカリキュラムポリシー下段の
 「カリキュラムマップ」よりご確認ください。
〇 2023年度以前の入学生
〇修得する資質・能力:知識・理解力、応用力【工学部DP(1)】【DP-E-1-1】【DP-H-3-1】 
・アジアの文化の共通点と相違点を理解する。
・文化の多様性を理解でき、多角的・複眼的な思考ができる。
〇修得する資質・能力:コミュニケーション力【工学部DP(1)】【DP-E-2-1】【DP-E-2-2】【DP-H-2-1】【DP-J-2-1】【DP-N-2-1】
・国際社会において異なる文化背景の人々とのコミュニケーション力を有する。
〇修得する資質・能力:態度・志向力【工学部DP(1)】【DP-E-3-1】【DP-H-3-1】【DP-J-3-1】【DP-N-3-1】 
・獲得した知識や技術を用いて社会を幅広い視野でとらえることができる。
〇修得する資質・能力:創造性【工学部DP(1)】【DP-E-4-1】【DP-H-4-1】【DP-J-4-1】【DP-N-4-1】   
・新たな課題に対して、獲得した知識・技能・態度等を総合的に活用し、解決できる。

評価方法と評価観点

評価方法 配点合計知識・理解力応用力コミュニケーション力態度・志向性創造力 合計
定期試験またはレポート試験 45% 30% 50% 10% 10% 100%
小テスト、小論文 20% 50% 30% 10% 10% 100%
グループワーク 0%
プレゼンテーション 0%
レポート、宿題 25% 20% 60% 10% 10% 100%
授業での姿勢(ノート、質疑など) 10% 15% 15% 10% 50% 10% 100%
作品、パフォーマンス(実技、実演) 0%
その他1(具体的に: 0%
その他2(具体的に: 0%
100% 30% 45% 8% 7% 10% 100%

教科書・参考書

参考書 和辻哲郎著『風土:人間学的考察 』岩波文庫 購入の必要がなく図書館などをご活用下さい。授業中も適宜にPDF版を配布します。
参考書 王少鋒著『日・韓・中三国の比較文化論』明石書店 購入の必要がなく図書館などをご活用下さい。授業中も適宜にPDF版を配布します。

オフィスアワー

寝屋川学舎新棟1階04教員研究室 火曜日3限 

その他

重要 
 ①この授業は毎回グループワーク・グループディスカッションを行います。
 ②欠席回数が4回になった時点でE評価(評価不能)になります。ご注意ください。
 ③課題やテストの正解や解説を公開後にはいかなる理由でも同じ課題やテストを受けられません。 

実務経験のある教員による授業科目